しばしば、虫こぶの実(虫癭果)がマタタビ ミバエ、もしくはマタタビノアブラムシ(マタタビアブラムシ)の産卵により形成され 、偏円形で凸凹しており 、正常な実が熟す前に落ちる。 効果に個体差はあるものの、ネコ科の動物は揮発性のマタタビラクトンと総称される臭気物質イリドミ� マタタビ(木天蓼、別名「夏梅」)は落葉蔓性(ツルセイ)で、他の樹に巻き付いて成長します。樹に巻き付いて上にのぼり、上から垂れ下がっているのを良くみかけます。8月のマタタビの実です。ゴツゴツしていますが、これは虫が卵を産んだため、このような形になっています。 Sorry, you have Javascript Disabled! マタタビ(木天蓼[注 1]、Actinidia polygama )は、マタタビ科マタタビ属の落葉蔓性木本である[1]。山地に自生する。別名夏梅ともいう。, 和名のマタタビの由来については、古くは『本草和名』(918年)に「和多々比」(わたたひ)、『延喜式』(927年)に「和太太備」(わたたび)の名で見える[2]。, 貝原益軒『日本釈名』(1699年)では、果実に長いものと平らなものができることから、「マタツミ」の義であろうという[3]。, アイヌ語の「マタタムブ」からきたというのが、現在最も有力な説のようである。『牧野新日本植物図鑑』(北隆館 1985。331ページ)によるとアイヌ語で、「マタ」は「冬」、「タムブ」は「亀の甲」の意味で、虫えいを意味するとされる。一方で、『植物和名の研究』(深津正、八坂書房)や『分類アイヌ語辞典』(知里真志保、平凡社)によると「タムブ」は苞(つと、手土産)の意味であるとする[4]。, 一説に、「疲れた旅人がマタタビの実を食べたところ、再び旅を続けることが出来るようになった」ことから「復(また)旅」と名づけられたというが、マタタビがとりわけ旅人に好まれたという周知の事実があるでもなく、また「副詞+名詞」といった命名法は一般に例がない。むしろ「またたび」という字面から「復旅」を連想するのは容易であることから、典型的な民間語源あるいは単なる流言飛語の域を出るものではない。, 日本では、北海道、本州、四国、九州に[6]、アジアでは千島列島、朝鮮半島に分布し、山地の林縁に自生する。, 落葉の低木[6]。茎は蔓になり、若いうちは茶褐色で成長と共に黒っぽい紫がかった茶色になる。蔓を切ってみると、白い随が詰まっている[6]。葉は蔓状の枝に互生し[6]、長い葉柄があり、葉身は2 - 7センチメートル (cm) 、形は卵形から楕円形で細かい鋸歯がある。花期になると、葉は白くなる[6]。果実ができる雌株と、果実ができない雄株がある[6]。, 6月から7月に径2 cmほどの白い花を、下向きに咲かせる[6]。雄株には雄蕊だけを持つ雄花を、両性株には雄蕊と雌蕊を持った両性花をつける。花弁のない雌蕊だけの雌花をつける雌株もある。果実は、2 - 2.5 cm の細長い楕円形で先は尖り、晩秋に黄緑色になり軟らかに熟す[6]。しばしば、虫こぶの実(虫癭果)がマタタビミバエ、もしくはマタタビノアブラムシ(マタタビアブラムシ)の産卵により形成され[5][1]、偏円形で凸凹しており[6]、正常な実が熟す前に落ちる。, 効果に個体差はあるものの、ネコ科の動物は揮発性のマタタビラクトンと総称される臭気物質イリドミルメシン、アクチニジン、プレゴンなど[7]に恍惚を感じることで知られており、イエネコがマタタビに強い反応を示すさまから「猫に木天蓼」ということわざが生まれた。ライオンやトラなどネコ科の大型動物もイエネコ同様マタタビの臭気に特有の反応を示す。なおマタタビ以外にも、同様にネコ科の動物に恍惚感を与える植物としてイヌハッカがある。, 栽培は果実のつく雌株を選んで行う。両性花がある株に目印をつけ、発芽前に挿し木をする[6]。猫が好む植物であるため、猫よけの金網囲いが必要になる[6]。, 虫えいになっていない正常な果実は、熟すとそのまま食べられるが、舌に刺激が残り、美味なものではない。生食のほか、塩漬け[5]、みそ漬け、薬用酒(マタタビ酒)などにして利用される。なお、キウイフルーツもマタタビ科であり、果実を切ってみると同じような種の配列をしていることがわかる。, 果実にマタタビミタマバエまたはマタタビアブラムシが寄生して虫こぶ(虫えい)になったものは、木天蓼(もくてんりょう)または木天蓼子(もくてんりょうし)という生薬である[5][6]。正常な果実は、虫えいに比べてすこぶる薬効が劣るといわれている[5]。7月中旬から10月ごろに、果実、虫こぶを採取して、一度熱湯に約5分ほど浸したあと、天日乾燥させて調製される[5][6]。鎮痛、保温(冷え性)、強壮、神経痛、リウマチ、腰痛などに効果があるとされる[6][9]。民間療法では、木天蓼の粉末を1回量1 - 2グラムを1日3回服用するか[6]、煎じて服用するときは、1日3 - 5グラムを400 ccの水に入れて煎じて、3回に分けて服用する[5]。また、乾燥させた普通の果実5グラムを、橙皮と同量で煎じて、1日3回服用する用法が知られている[6]。また、果実酒として用いられる[6]。マタタビの虫えい200グラムに対して35度のホワイトリカー1.8リットルに漬け込み、1か月以上冷暗所に置いたあと、1日に盃1杯飲用する[5]。マタタビの茎は、布袋に入れて浴湯料として用いられる[6]。保温効果から患部が冷えたり、身体を冷やすと悪化する腰痛などによいと言われているが、暑がりの人や身体がほてる人、患部が熱い人への服用は禁忌とされている[5]。, また、猫の病気にもよいともいわれており[6]、マタタビを猫に与えてしゃぶらせると、酔ったようになるが元気になる[5]。. HORTI 〜ホルティ〜 by GreenSnap, マタタビといえば、猫を思い浮かべる人が多いかもしれません。マタタビは、ネコ科の動物が大好きな植物で、根っこをほじって食べると酩酊状態になることで知られていますね。今回は、そんなマタタビとはどんな植物なのか、木の育て方や実の特徴などをご紹介していきます。, マタタビとは、マタタビ科・マタタビ属に分類されるツル性の樹木です。旅人がマタタビの実を食べたことで、「また旅」を続けられたという言い伝えから、名付けられました。, どんどん伸びるツルには、タマゴ型で縁にギザギザのある葉っぱを交互に生やします。そして、8~9月には、白い花びらが5枚付いた花を咲かせます。この花が梅に似ているため、「夏梅」という別名が付けられました。この花が結実すると、直径3cmほどをした黄色い実が付きます。実は、塩漬けにしたり、果実酒にしたりして楽しめますよ。また、全草に含まれる「マタタビラクトン」という物質によって、猫の脳神経が麻痺し、酔っ払ったような状態を引き起こします。, 直射日光の当たらない、湿度の高い場所で育てることがポイントです。強い日差しに当たると、葉っぱが傷み、乾燥して株が弱ってしまいます。生育期に当たる4~9月にたっぷりと水やりをすることで、実付きがよくなりますよ。, マタタビの苗の植え付けは、11~4月が適期です。雄花だけを咲かせる雄株と、雌花だけど咲かせる雌株、雄花と雌花を咲かせる両性株があるので、苗を買うときに確認するようにしてください。, 水はけと水もちのバランスがよい土を好むので、市販の草花用培養土か、赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜたものがおすすめです。鉢は、苗よりも1周り大きなものを準備してください。また、鉢の中が根でいっぱいになったら、1周り大きな鉢に植え替えていきます。, 半日陰で湿り気のある場所を選んで、植え付けていきます。土の水もちがよすぎるときは、腐葉土を混ぜて調節していください。苗がすっぽり入るくらいの植え穴を掘って植え付けたら、ブドウを育てるおきの垣根仕立てなど、ツルが絡みつくための支柱を立てます。, 湿り気のある土を好みますが、水が多すぎると根腐れを起こしてしまいます。鉢植えは、地面が乾きはじめたらたっぷりと水やりをします。夏は1日1回、それ以外の季節は2~3日に1回水やりをするくらいが適当です。地植えは特に水やりの必要はありませんが、乾燥が気になるようなら水やりをしてください。, 植え付けるときに化成肥料を施したら、1~2月に1回油かすを与えるだけで十分育ちます。, 風通しが悪くなると、虫や病気に見舞われます。ツルが混み合っているところは、間引きしていきます。また、秋になって葉っぱが落ちはじめたら、茶色いツルを切り落としておくと、翌年の生育がよくなりますよ。, 9~10月、実が黄緑色に熟したら収穫していきます。付け根をナイフやハサミで摘み取ってください。収穫した実は、塩漬けや砂糖漬け、果実酒にして楽しめますよ。, マタタビは、挿し木、取り木、種まきの3通りの方法で数を増やすことができます。ただ、取り木や種まきは植物の栽培に慣れていないとむずかしく、失敗しがち。はじめて増やすなら、挿し木が簡単です。, 挿し木は、2~6月なら行えますが、2~3月が最適な時期です。太く若い枝を、3~4個芽が付くよう20cmほどの長さに切り取ります。そして、湿らせた挿し木用の土に挿していきます。土が乾かないよう水やりをして管理し、新芽がでて、根が十分に生えてきたら鉢や地面に植え替えてください。3週間くらいすると根が生えてきますよ。, マタタビは、猫が好む実や、梅のような白い花と、季節ごとに違った姿を見せてくれるツル性の樹木です。育て方は簡単で、これといって手間がかかりません。ただ、好物とあってたくさんの猫が寄り付いてきます。ときには、地面から株が掘り起こされてしまった…なんてこともあるんですよ。心配なときは、吊下げ式にしたり、ガードを張ったりして株を守ってあげてくださいね。, 10月頃から少しずつ黄色に色づいてくる銀杏。神宮外苑のイチョウ並木は、シーズンになるとたくさんの観光客で賑わい、紅葉の様子を楽しむことができます。 HORTI 〜ホルティ〜 by GreenSnap, 生垣に人気のボックスウッドは、名前の通り四角く刈り込まれている姿が印象的な常緑性の低木です。葉っぱの緑色が明るくきれいで、秋から冬にかけて紅葉する姿もまた美しい…, 2016年4月22日 マタタビ(木天蓼、別名「夏梅」)は落葉蔓性(ツルセイ)で、他の樹に巻き付いて成長します。, 8月のマタタビの実です。ゴツゴツしていますが、これは虫が卵を産見つけたため、このような形になっています。, マタタビミタマバエまたはマタタビアブラムシと言われる虫が、マタタビに卵を産み寄生しているため、このような形になっているんです。, この実は、生薬として用いられますが、虫えいがないものに較べて薬効が高いと言われます。, この写真に、虫えいがある実と虫えいがない実が映っています。これらの実は同じ樹についています。, 虫に卵を産み付けられたために、あのゴツゴツしたかたちに変化してしまったんですね。ちょっと気の毒な気がしますね。, 写真の実は、その後なくなってしまいました。高いところについているので、おそらく猿が食べたのだろうと思います。, この実は、生で食べてもおいしくないのですが、他にうまいものがなかったんでしょうか。, 花はこのように白く、下向き咲きます。花弁は5枚、丸い楕円形をしていて、きれいですね。, キウイと良くにているように思います。キウイやサルナシは、マタタビと同じマタタビ科マタタビ属なので、うなづけますね。, また、葉は互生し、葉柄は赤みを帯びています。葉のかたちは、広卵形ですが先端が細くのびています。, マタタビは、焼酎漬けなどにされます。私も、もらったことがあります。毎日少しづつ飲むのがいいようです。, 虫えいになった果実を乾燥させたものは、生薬として利用されており、鎮痛、保温、強壮、神経痛などに効果があるとされています。, マタタビには、ネコ科の動物が恍惚を感じるといわれるイリドミルメシン、アクチニジン、プレゴンなどの臭気物質を含んでおり、イエネコもマタタビに強い反応を示すといわれています。, このように、ネコがマタタビを好むことから、ネコの「おもちゃ」として枝が販売されているようですが、効果のほどはどうなんでしょう。, また、マタタビは蔓性であるため柔軟性があり、クリスマス用のリース材料や編細工の材料としても利用されています。, 今、山で育っているマタタビが実を付けています。あまり馴染みのある植物ではありませんが、ネコちゃんにプレゼントすると喜ばれるのでしょうか。, 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。. Copyright (C) 2020 山菜図鑑 All Rights Reserved. ホーム >   育て方・栽培方法 >   マタタビ(木天蓼)とは?木の育て方や実の特徴は?, 2016年7月11日 マタタビといえば、猫を思い浮かべる人が多いかもしれません。マタタビは、ネコ科の動物が大好きな植物で、根っこをほじって食べると酩酊状態になることで知られていますね。今回は、そんなマタタビとはどんな植物なのか、木の育て方や実の特徴などをご紹介していきます。 石川博康、島貫美和、門馬節子、「マタタビアレルギーの3例」 臨床皮膚科 62巻 10号, 2008/9, マタタビ成分の化学的研究(第4~6報) (第4報)マタタビラクトンからアクチニジンの誘導1, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=マタタビ&oldid=80124098, この項目では、マタタビ科の植物について説明しています。博徒・芸人などが諸国を股にかけて旅をして歩くことについては「. 石川博康、島貫美和、門馬節子、「マタタビアレルギーの3例」 臨床皮膚科 62巻 10号, 2008/9, マタタビ成分の化学的研究(第4~6報) (第4報)マタタビラクトンからアクチニジンの誘導1, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=マタタビ&oldid=80124098, この項目では、マタタビ科の植物について説明しています。博徒・芸人などが諸国を股にかけて旅をして歩くことについては「. To see this page as it is meant to appear, please enable your Javascript! しばしば、虫こぶの実(虫癭果)がマタタビ ミバエ、もしくはマタタビノアブラムシ(マタタビアブラムシ)の産卵により形成され 、偏円形で凸凹しており 、正常な実が熟す前に落ちる。 効果に個体差はあるものの、ネコ科の動物は揮発性のマタタビラクトンと総称される臭気物質イリドミ� 春に赤い花を咲かせ、9月~10月に写真のような実を付けます。この実をシドミとかジナシとか呼んでいます。カリンと同じように良い香りがして果実酒にします。 マタタビ マタタビ科マタタビ属、林縁部などに生えるツル性低木。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); マタタビの名前の由来は疲れた時に甘い果実を食べると「再び旅ができる」と言う意味で付けられたそうです。, キウイと同じ仲間で秋に3~4cmの実がなります。果実は先がとがった長いだ円形です。, 花が咲く時期は、葉の半分位は白い色に変わります。なので遠くからでも目立つので分かりやすいです。, マタタビは木や葉や実の全部が猫に効果があります。マタタビは「マタタビラクトン」と言う成分によって、猫の脳の神経が麻痺して味ではなく匂いで酔った状態になるのです。, 人には酔うという効果はありませんが、ビタミンがとても豊富で、お風呂に入れると疲労回復、神経痛を和らげるといった効果があるようです。, 陰干しにした後に天日で干し、乾燥した葉を軽く揉みます。玄米を炒り、揉んだまたたびの葉を入れて炒ると、マタタビ玄米茶の完成です。こうばしい香りを楽しめます。, 実の部分はそのままでは非常に辛く、食べられないため、味噌漬けたり、塩漬けにします。, わさびに似た辛さですので、新芽をすり鉢で潰して、わさびの変わりに刺身につけて食べたり少し硬くなった芽は、天ぷらにすると美味しいです。, マタタビの芽、人参、ベーコン等の油炒め https://cookpad.com/recipe/3865859#, こちらのお店は会津地方産の天然山菜とキノコを販売しているお店です。山菜に関しては天然物にこだわり、実際に山菜採りに行っている方の顔が見えるほか、山菜を採っている様子を写真や動画で紹介していることから、安心して購入することができます。, 北海道名産のグルメに強いこちらのお店は、天然の行者にんにくや山うどを販売しています。特にファンの多い山菜と言える行者にんにくに関しては、ジンギスカンとのセットという嬉しい商品も用意しています。北海道の大自然で育まれた天然山菜を味わうならこちらのお店がイチオシです。, こちらのお店も北海道の食材を扱っています。天然山菜は北海道名産の行者にんにくを始め、山わさびや根曲がり竹といった本州では珍しい山菜を取り揃えています。行者にんにくの醤油漬けは保存性も高くおすすめで、野菜なども取り扱っているので様々な食材をまとめて購入したい方におすすめできます。. また、…, 2019年8月29日 HORTI 〜ホルティ〜 by GreenSnap, ホルティ by GreenSnap 生活を彩ろう。花、植物、ガーデニング情報をお届け. マタタビの名前の由来は疲れた時に甘い果実を食べると「再び旅ができる」と言う意味で付けられたそうです。 キウイと同じ仲間で秋に3~4cmの実がなります。果実は先がとがった長いだ円形です。 花が咲く時期は、葉の半分位は白い色に変わります。なので遠くからでも目立つので分かりやすいです。 マタタビと言えば、猫を虜にするイメージがとても強いように思います。 マタタビは木や葉や実の全部が猫に効果があります。マタタビは「マタタビラクトン」と言う成分によって、猫の脳の神経が麻 … マタタビは成長が早く、あっという間に葉が出て、花が咲き実を結びます。若芽は5月~6月にかけて どんどん成長します。採取してきた若芽を洗います。 マタタビ(木天蓼[注 1]、Actinidia polygama )は、マタタビ科マタタビ属の落葉蔓性木本である[1]。山地に自生する。別名夏梅ともいう。, 和名のマタタビの由来については、古くは『本草和名』(918年)に「和多々比」(わたたひ)、『延喜式』(927年)に「和太太備」(わたたび)の名で見える[2]。, 貝原益軒『日本釈名』(1699年)では、果実に長いものと平らなものができることから、「マタツミ」の義であろうという[3]。, アイヌ語の「マタタムブ」からきたというのが、現在最も有力な説のようである。『牧野新日本植物図鑑』(北隆館 1985。331ページ)によるとアイヌ語で、「マタ」は「冬」、「タムブ」は「亀の甲」の意味で、虫えいを意味するとされる。一方で、『植物和名の研究』(深津正、八坂書房)や『分類アイヌ語辞典』(知里真志保、平凡社)によると「タムブ」は苞(つと、手土産)の意味であるとする[4]。, 一説に、「疲れた旅人がマタタビの実を食べたところ、再び旅を続けることが出来るようになった」ことから「復(また)旅」と名づけられたというが、マタタビがとりわけ旅人に好まれたという周知の事実があるでもなく、また「副詞+名詞」といった命名法は一般に例がない。むしろ「またたび」という字面から「復旅」を連想するのは容易であることから、典型的な民間語源あるいは単なる流言飛語の域を出るものではない。, 日本では、北海道、本州、四国、九州に[6]、アジアでは千島列島、朝鮮半島に分布し、山地の林縁に自生する。, 落葉の低木[6]。茎は蔓になり、若いうちは茶褐色で成長と共に黒っぽい紫がかった茶色になる。蔓を切ってみると、白い随が詰まっている[6]。葉は蔓状の枝に互生し[6]、長い葉柄があり、葉身は2 - 7センチメートル (cm) 、形は卵形から楕円形で細かい鋸歯がある。花期になると、葉は白くなる[6]。果実ができる雌株と、果実ができない雄株がある[6]。, 6月から7月に径2 cmほどの白い花を、下向きに咲かせる[6]。雄株には雄蕊だけを持つ雄花を、両性株には雄蕊と雌蕊を持った両性花をつける。花弁のない雌蕊だけの雌花をつける雌株もある。果実は、2 - 2.5 cm の細長い楕円形で先は尖り、晩秋に黄緑色になり軟らかに熟す[6]。しばしば、虫こぶの実(虫癭果)がマタタビミバエ、もしくはマタタビノアブラムシ(マタタビアブラムシ)の産卵により形成され[5][1]、偏円形で凸凹しており[6]、正常な実が熟す前に落ちる。, 効果に個体差はあるものの、ネコ科の動物は揮発性のマタタビラクトンと総称される臭気物質イリドミルメシン、アクチニジン、プレゴンなど[7]に恍惚を感じることで知られており、イエネコがマタタビに強い反応を示すさまから「猫に木天蓼」ということわざが生まれた。ライオンやトラなどネコ科の大型動物もイエネコ同様マタタビの臭気に特有の反応を示す。なおマタタビ以外にも、同様にネコ科の動物に恍惚感を与える植物としてイヌハッカがある。, 栽培は果実のつく雌株を選んで行う。両性花がある株に目印をつけ、発芽前に挿し木をする[6]。猫が好む植物であるため、猫よけの金網囲いが必要になる[6]。, 虫えいになっていない正常な果実は、熟すとそのまま食べられるが、舌に刺激が残り、美味なものではない。生食のほか、塩漬け[5]、みそ漬け、薬用酒(マタタビ酒)などにして利用される。なお、キウイフルーツもマタタビ科であり、果実を切ってみると同じような種の配列をしていることがわかる。, 果実にマタタビミタマバエまたはマタタビアブラムシが寄生して虫こぶ(虫えい)になったものは、木天蓼(もくてんりょう)または木天蓼子(もくてんりょうし)という生薬である[5][6]。正常な果実は、虫えいに比べてすこぶる薬効が劣るといわれている[5]。7月中旬から10月ごろに、果実、虫こぶを採取して、一度熱湯に約5分ほど浸したあと、天日乾燥させて調製される[5][6]。鎮痛、保温(冷え性)、強壮、神経痛、リウマチ、腰痛などに効果があるとされる[6][9]。民間療法では、木天蓼の粉末を1回量1 - 2グラムを1日3回服用するか[6]、煎じて服用するときは、1日3 - 5グラムを400 ccの水に入れて煎じて、3回に分けて服用する[5]。また、乾燥させた普通の果実5グラムを、橙皮と同量で煎じて、1日3回服用する用法が知られている[6]。また、果実酒として用いられる[6]。マタタビの虫えい200グラムに対して35度のホワイトリカー1.8リットルに漬け込み、1か月以上冷暗所に置いたあと、1日に盃1杯飲用する[5]。マタタビの茎は、布袋に入れて浴湯料として用いられる[6]。保温効果から患部が冷えたり、身体を冷やすと悪化する腰痛などによいと言われているが、暑がりの人や身体がほてる人、患部が熱い人への服用は禁忌とされている[5]。, また、猫の病気にもよいともいわれており[6]、マタタビを猫に与えてしゃぶらせると、酔ったようになるが元気になる[5]。.