猫ちゃんの保険ならアニコム損保におまかせ, 【関連リンク】 急に後ろ足に力が入らず、マヒしたような状態になってしまう…。一見、マヒと言えば神経の病気を思い浮かべますが、猫でこんな症状が見られたら「心筋症」という心臓が原因の病気かもしれません。「心臓なのに、後ろ足がマヒ?」そこには意外な関係がありました。 そのため、発症しやすいと言われている猫種はもちろんのこと、そうではない猫種においても、この病気の可能性を頭の片隅に入れておく必要があるでしょう。, 猫の心筋症は、初期では、これといった症状が出ないことがほとんどです。そのため、健康診断や手術前の術前検査で偶然に見つかることも多い病気です。, もう少し進むと、「少し食欲が落ちているかな」「元気がないかな」「疲れやすくなったかも…」といった症状が現れてきます。, さらに病気が進行すると、呼吸が苦しくなったり、動くことを嫌がるような症状を見せはじめ、循環不全がさらに進むと、繰り返し失神してしまうこともあります。, また、麻酔処置やステロイド剤の投与、各種検査によるストレスなどでもにより症状が強く現れることがあり、他の病気の治療などをきっかけに診断されることもあります。, 心臓が狭くなることで、一回の拍動で全身に送れる血液量が減るため、その分心臓は「数」でかせごうとします。そのため「心拍数が高い」というのが初期の症状として見つかることが多いです。, 初期には、呼吸数が増えたり、しんどそうに呼吸をしたりといった症状は、ほぼみられません。安静時の猫の呼吸数は1分間に30回以下とされていますが、この呼吸数が多いときには要注意です。慢性的な咳は、猫ではほとんど見られないのが一般的です。, 心筋症が進行すると「肺水腫」という状態となることもあります。非常に呼吸が苦しくなるため、異常に呼吸数が上がったり、口を開けて一生懸命呼吸をしたり、舌が真っ青な状態(チアノーゼ)になります。, また、肺水腫と同じく血液のうっ滞(渋滞)が原因で、胸(胸腔内)に水が溜まる「胸水」が起こることもあります。胸に溜まった水によって肺が十分に広がらなくなることから呼吸がしづらくなり、胸やお腹を大きく上下させて呼吸をする症状(努力性呼吸)が見られるようになります。, 食欲不振は、心筋症の初期から見られることがあります。ただ、心筋症に限らず多くの原因から起こるため、それだけでは心筋症のサインとは判断しにくいでしょう。, 心筋症の初期では、元気がない、あまり運動をしなくなった、といった症状が見られることが多いです。心筋症が進行して呼吸がしんどい状態が続くようになるにつれて、少し動くとすぐにうずくまってしまう、ほとんど動かなくなるといった症状が顕著になってきます。, 前述の通り、心臓内の乱流が原因で、血栓ができやすくなります。その血栓が血流にのって運ばれたとき、途中で詰まってしまうのが「動脈血栓塞栓症」です。肥大型心筋症の猫の約16%で動脈血栓塞栓症を併発したとの報告もあります。, 猫では、後ろ足の根元の血管(大動脈の両足への分岐部)に詰まることが多く、血栓が詰まることで後ろ足への血液が遮断されて、後ろ足の麻痺や壊死を起こします。, 程度にもよりますが、劇的な症状を見せることが多く、近くにいれば異変に気づきやすいでしょう。突如、激しい痛みを訴え、後ろ足に力が入らなくなり、立てなくなります。血流が遮断された足の肉球(片方、または両方)は青白く冷たくなり、全身の体温も下がります。, また、後ろ足の麻痺が起こると移動の際は前足だけで体を引きずり、興奮して瞳孔が開いている、呼吸が荒くなる、など明らかに普段とは異なる様子が見られます。動脈血栓塞栓症の治療は緊急性が高いため、疑われる場合は早急に動物病院を受診しましょう。, なお、動脈血栓塞栓症を起こしていても、これらの症状が軽度であったり、見られないという場合もあります。明らかに症状が合致していなくとも、疑わしい場合には動物病院を受診するようにしましょう。, その他、後ろ足の血管以外にも腎動脈や脳動脈、また複数の部位で詰まってしまうこともあり、急性腎不全やけいれんを起こすことがあります。, 残念ながら、心筋症そのものを治すことのできる治療は、現在ありません。初期の段階では、心臓の負担を減らす薬の投与や、血栓をできにくくする予防治療を行っていくことが治療の柱となります。, 心筋症の薬は、血圧降下剤や抗不整脈薬などさまざまな種類の薬がありますが、いずれも、根治させる薬ではなく、「進行を緩やかにする」や「負担を軽減する」といった目的で使用されます。また、動脈血栓塞栓症を防止するため、血栓ができにくくする内服薬(血を固めづらくする薬:血液抗凝固剤)も使われます。薬を飲むのが苦手な猫も多く、どのような薬をどの段階で始めるかは、かかりつけの動物病院と十分に相談をすることが望ましいです。, 動脈血栓塞栓症を起こした場合には、可能な限り緊急的に診療を受けることが望まれます。 アニコム損保のペット保険, アニコム損保が保有する世界最大規模の診療データをもとに、猫種別・年齢別・性別のかかりやすい病気や、診療費の目安、平均通院回数などの統計データを調べることができます。. 猫の足のケガや病気では、さまざまな 原因や状況がありますが、 *治療しても元の状態に戻してあげる ことができない *そのままにしていると二次感染や 命に関わる危険がある *中途半端に残すことがその後の生活 に不利益しかない などの場合に断脚が提案されます。 病気の場合だと、 ・血栓の詰まりによる後脚麻痺(心筋症) ・悪性腫瘍(癌) などが多いです。 ケガの場合には、 ・壊死 ・開放骨折 ・腐敗のひどい損傷 など治療ができない、もしくは治療 しても予後が不良だと判断される状態です。 足の切断 … 猫のことを一番よくわかっているのは飼い主さんですから、十分に観察して、なるべく多くの情報を獣医師に伝えられるようにしておいてください。 猫は言葉が話せませんから、正確な診断をするためには、飼い主さんの手助けが必要不可欠なのです。 猫の発症しやすい病気のひとつに尿石症があります。患者さんも多く身近な病気のひとつかもしれません。尿石症対策の食事をしてい... 眼の充血が気になりはじめた、涙や目やにが多くなってきた、しきりに目をこするなどの症状が見られたら、結膜炎かも。今回は、猫... 猫は、便秘になりやすい動物ですが、便秘をそのままにしておくと「巨大結腸症」という大変な病気になるかもしれません。便秘を繰... 尿毒症は、腎臓が重篤に障害された時に見られ、その名の通り身体にとって毒となる物質が排泄できなくなる状態であり、早急に対応... 猫は運動神経抜群で、めったに大ケガをしない…といったイメージを持っている人も多いのでは?確かに人間と比べたら、高いところ... 「〈 アニコム獣医師監修 〉猫との暮らし大百科」は、愛猫との健やかな暮らしをサポートする猫情報サイトです。猫の種類ごとの特徴や飼い方、愛猫を健やかに育てるための食べ物やお手入れ、知っておきたい猫の心や病気に関する情報を獣医師監修でお届けします。. 麻痺が生じていない前足と麻痺が発生した後ろ足の体温を比較し、温度差が2.4℃以上ある場合、8~9割の確率で動脈血栓塞栓症を予見できるとされています。 こした後ろ足に関しては腱の拘縮、組織の壊死、断肢を余儀なくされることがあるものの、回復する可能性も十分に残されているため過度に悲観してはいけないとする報告もあります。,  2004年から2012年の期間、イギリス王立獣医大学が国内にある3つの動物病院(一次診療施設)の医療記録を回顧的に調べたところ、動脈血栓塞栓症が250症例あり、何の治療も試みないまま, ガンが原因と考えられる猫の脳血管障害(血栓塞栓症), 肉球の変色(青白~チアノーゼ).