回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。, 県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。, ※相談内容を検索する際に、検索語に英数字が含まれる場合は、半角と全角の両方での検索をお試しください。, 一般的に水溶性点眼薬→懸濁性点眼薬→ゲル化点眼薬→油性点眼薬の順序で点眼する。配合変化を防ぐため、間隔は5分以上あける(結膜嚢に長く滞留する粘性・油性点眼薬はさらに間隔を長くする)。他の注意点は以下のとおり。, 公益社団法人 福岡県薬剤師会〒812-0018 福岡市博多区住吉2丁目20番15号  TEL 092(271)3791  FAX 092(281)4104. 次第に視野(目の見える範囲)が狭くなってしまう病気として緑内障があります。緑内障は失明原因の上位であるため、治療することで視野の狭まりを抑えなければいけません。 涙のpH(7.0~7.4)に近い中性のものを先に使用する(刺激が強いと流涙が増加して眼内移行性が低下する)。, 点眼後にゲル化する点眼薬(チモプトールXE、リズモンTG等)は、油性点眼薬の併用がなければ最後に点眼する(結膜嚢内でゲル化し、薬剤滞留性が延長し作用が持続する。. 意外と種類少ないけど、今後、ジェネリック医薬品が発売することを考えると覚えるの大変です。 比較してみるとほとんどチモロール配合で、唯一「ミケルナ」だけがカルテオロール配合です。 これだけでかなり覚えやすくなる。 ミケルナのミケはミケランから来てますが”ルナ”ってなんでしょうか? 答えは「ローマ神話に登場する月の女神である”ルナ”」から来ています。名前にキサラタンも絡めてやってくれよ。 緑内障の点眼を2剤併用している方の多くは、ベースがPG系で、サブがチモプトールXEだから … All rights Reserved. Copyright(c)2014 KAWAMOTO GANKA All right reserved. 点眼したらすぐ顔を洗いましょう。おしぼりやティッシュで拭うだけでも防げます。朝の洗顔前に点眼してしまうのもいいでしょう。, デタントールなどの薬です。副作用が少ない反面、やや効果が低いです。交感神経にはα1、α2、β1、β2がありますが、α1受容体にだけ作用します。, この薬は血圧降下剤でしたが、眼圧を下げるため、緑内障の治療薬としても使われるようになりました。, 副交感神経を刺激することで、隅角を拡げるサンピロなどの薬です。「近視が進む」、「充血」、「視界が暗くぼやける」、「鼻水が出る」などの副作用があります。, 2014年新しく登場して急速に広まったグラナテックなどの薬です。Rhoキナーゼ(ローキナーゼ)という物質を追い払い、房水の流れを良くします。, 第2、第3選択薬として既に広く使われています。点眼して「1時間半充血する」という副作用が必ず起こりますが、もとに戻るので、朝早くと夜遅くに点眼するようにしましょう。, また「アレルギー性結膜炎」や「眼瞼炎(かゆみなどのアレルギー性)」もありますが副作用としては軽いほうです。, ピバレフリンなどの薬です。効果はあまり高くなく、長期間使用すると隅角を閉塞させることがあるため、原発閉塞隅角緑内障には使われません。副作用として「結膜アレルギー」、「散瞳」、「口の渇き」などがあります。, ハイパジール、ニプラノール、ミロルなどの薬です。α1受容体とβ受容体にそれぞれ作用することで房水の分泌を抑え、その排出を促します。β遮断薬と並び、第1選択薬、第2選択薬として使われます。, 副作用としてβ遮断薬同様、「徐脈(脈が遅くなる)」や「」ぜんそく」といった心臓や呼吸器への影響があります。ただ不整脈や心不全、狭心症はむしろβ遮断薬で治療するくらいなので心配はないようです。, アイファガンなどの薬で、プロスタグランジン関連薬やβ遮断薬での副作用がつらい人に対して用いられたり、効果が不十分な場合の併用薬として使われます。, 副作用として「結膜アレルギー」がありますが、点眼開始から3か月以上たってから現れるため気付かないことが多いです。さらにめまい、眠気、徐脈といった全身症状が起こることもあります。, 「プロスタグランジン関連薬」と「β遮断薬」が配合された薬で、ザラカム(サラタン+チモプトール)、デュオトラバ(トラバタンズ+チモプトール)、タブコム(タプロス+チモプトール)、*ミケルナ(キサラタン+ミケラン)などがあります。(*2017年登場), 配合剤のメリットは、「点眼の手間」や、「薬の本数が減せたり」、「薬に含まれる防腐剤の影響を減らせる」などですが、成分自体による副作用に変わりはありません。, 目薬に含まれる防腐剤のベンザルコニウムが原因です。ベンザルコニウムは非常に抗菌効果が高いため、全点眼薬の約80%に含まれています。, 長期間使い続けると角膜障害(角膜に傷がつく)を起こします。最近では角膜を傷つけないものも登場しています。, ただジェネリックは値段が安いため添加物も異なります。それを回避するために商品名で処方することも行われています。, ある日突然アレルギー症状が出てしまうこともあります。どの薬によるアレルギーなのか調べるために、いったん、全ての目薬を止めてから1種類ずつ再開することで突き止めます。, アントシアニンが緑内障の防止に効果があるかどうかは分かっていません。 防腐剤ベンザルコニウムは抗菌効果が高いため、すべての目薬の8割に添加されています。 若く健康な人が短期間だけ低濃度のベンザルコニウムを点眼しても何も起こりません。しかし、長期にわたって何度もさし続けると角膜障害(ふつう角膜のキズと言っています)が起こります。高齢者では特に起こりやすいのです。 緑内障の目薬は長期にわたってさし続けなければなりません。何年も、時には何十年も。その上1種類だけでなく3種類くらい併用していることは珍しくありません。その結果、高齢者 … ‘内障の点眼薬に使用されている成分の一つですが、網膜細胞の変性を抑制する可能性があるとの報告があり、本当に効果があるかを確認するため、現在の点眼薬よりも濃度の濃い点眼薬について、, てんかんの内服薬としてすでに臨床で使われているお薬です。網膜変性を抑制するという動物実験(マウス)の結果から、現在, Pigment epithelium-derived factor (PEDF) は、動物モデルにおいて網膜変性を遅らせることが報告されています。, PEDF遺伝子を網膜に導入する遺伝子治療の研究が行われ、, Ciliary neurotrophic factor (CNTF) は、動物モデルにおいて網膜変性を遅らせることが報告されています。, CNTFを作り出して供給する網膜色素上皮細胞をカプセルに入れたものを使ったフェーズ2の臨床試験が, 網膜変性を抑制する目的で、臍帯から取り出された細胞を網膜色素変性の患者さんの網膜下に移植する. ・トルソプト ・エイゾプト ・一時的な目の不快感、刺激程度: 配合剤(cai+β遮断薬) ・アゾルガ ・コソプト ・一時的な目の不快感、刺激程度 ・ぜんそく(呼吸器系) ・徐脈(心血管系) 房水の排出を促すタイプ . 製薬名(一般名):トルソプト(ドルゾラミド塩酸塩)、エイゾプト(ブリンゾラミド) 作用機序:房水産生を減少させる. 緑内障の目薬の副作用については、8年前にも取り上げました。(→川本眼科だより99), その記事は今でも通用しますが、新たな目薬が登場し、後発品が増え、配合剤が発売されるなど、記載内容に追加・修正が必要になってきました。, 薬の添付文書には、因果関係が疑わしいこと、めったに起こらないこともすべて漏れなく記載する約束になっているので、副作用がものすごくたくさん並んでいますが、そのすべてを気にする必要はありません。, 防腐剤ベンザルコニウムは抗菌効果が高いため、すべての目薬の8割に添加されています。, 若く健康な人が短期間だけ低濃度のベンザルコニウムを点眼しても何も起こりません。しかし、長期にわたって何度もさし続けると角膜障害(ふつう角膜のキズと言っています)が起こります。高齢者では特に起こりやすいのです。, 緑内障の目薬は長期にわたってさし続けなければなりません。何年も、時には何十年も。その上1種類だけでなく3種類くらい併用していることは珍しくありません。その結果、高齢者が長期間、毎日何回もベンザルコニウムを点眼し続けることになり、角膜障害を起こします。, 最近は、角膜に影響の少ない別の防腐剤を添加した目薬が増え、細菌フィルター付の点眼容器を使うことで防腐剤を添加しない目薬も登場しています。川本眼科では積極的にそういう目薬を選ぶようにしています。, ルミガン、トラバタンズ、タプロス、ラタノプロスト(キサラタン)がPG(プロスタグランジン)系統の目薬で、緑内障治療の第一選択です。, 充血は点眼初期に目立つ副作用です。充血は見た目だけの問題で害はありません。1ヶ月くらいさし続けると充血は徐々に軽くなっていきます。, 充血は点眼して約8時間後がピークです。寝ている間に充血ピークが来るように逆算してさすと良いでしょう。夕食後がお勧めで、就寝直前だと起床時に充血することになります。, まぶたの色素沈着は、まぶたに付着した目薬が起こす副作用です。点眼後すぐ洗顔することで防げます。洗顔できない時は濡れたおしぼりで拭き取りましょう。おしぼりもなければティシューで。, 朝の洗顔前に点眼するのも1法です。充血が気にならなければ洗顔の手間が減りますし、朝さすほうが点眼を忘れにくいのも利点です。, 色素沈着はPG点眼を中止すれば約2ヶ月で元に戻るので、過剰に心配する必要はありません。, グラナテックは、2014年末に登場した目薬です。新しい作用機序を持つ薬で、短期間によく使われるようになりました。, 充血は必ず起こります。充血でちゃんと点眼できたか判定できるほどです。PGと違い、充血が軽くなることはなく、何ヶ月たっても充血します。ただし充血する時間は約90分と決まっていて、その時間が過ぎると完全に元通りになります。, 充血対策は1日2回の点眼を朝早くと夜遅くにすることです。そうすれば人に会うときには充血していないので困ることはありません。, アレルギー性結膜炎や眼瞼炎も報告されていますが、こういう副作用は重大な結果をもたらすわけではなく、中止すれば元に戻るので、心配いりません。, アイファガンは2012年に発売された新しい目薬です。眼圧も結構下がりますし、視野保持効果もあると言われ、私もたくさん使いました。, アレルギー性結膜炎・眼瞼炎は約1割の方に起こります。点眼開始直後には何ともなく、3ヶ月以上たってから起こる副作用なので、患者さんも目薬のせいだと気づかないようです。, めまい、眠気、徐脈など全身の副作用が起こる点に注意が必要です。この薬が交感神経α2受容体刺激薬で目以外にも影響するからです。そのため、最近は他の薬を優先して使っています。, かすみ目など点眼後の違和感・不快感が主な副作用です。普通は我慢できる程度だと思います。, チモ(正式名称はチモロール)、ミケランなど交感神経β受容体遮断薬も眼圧を下げる力が強く、よく使われてきた目薬です。, 喘息発作を誘発することがあり、喘息持ちの人は避けたほうが無難です。小児喘息で大人になってからは一度も発作を起こしていなければ大丈夫かも知れません。, 徐脈が問題になることもあります。なお、心血管系に影響があるのは確かですが、狭心症・不整脈・心不全などはβ遮断剤で治療することがあるくらいで悪影響は考えにくいと思います。, チモは他の系統との配合剤がたくさん作られ、今日では単独で使用することは少なくなりました。デュオトラバ、タプコム、ザラカムはPGとチモの配合剤ですし、アゾルガ、コソプトは炭酸脱水酵素阻害薬とチモの配合剤です。配合剤は効果も副作用も配合した成分を別々にさしたときと同じだと考えて良いでしょう。つまり、眼圧を下げる効果は高いのですが、配合した2種類の目薬の副作用がすべて起こりうることになります。, 厚労省は「処方箋は一般名処方にして薬局に在庫のある後発医薬品(ジェネリック)を調剤する」という考え方に基づいて、4月に診療報酬を改定しました。2020年までにを後発品比率を80%まで上げるという目標を掲げ、圧力を強めています。, 私は医療費削減という趣旨には賛成です。協力できるところは一般名処方に変更しました。ただ、全部は無理で、商品名処方も残しました。, 一般名処方だと、有効成分は同一で濃度や量も同じなのですが、添加物は異なります。目薬の場合、防腐剤の種類も量も違います。これは副作用管理の妨げになります。防腐剤ゼロの目薬を出すため、目薬を商品名で処方し、変更不可と指定しています。, アレルギーはどの目薬でも起こる可能性があります。しかも、それまで何年もさし続けて大丈夫だった目薬でも、急にアレルギー症状が出るようになってしまうことがあるのです。, 目薬アレルギーが疑われても、実は花粉が原因だったり、指先に付着した物質による接触性皮膚炎だったり、目薬以外が犯人のこともあります。, 緑内障だと複数の目薬を使っていることが多く、どの目薬がアレルギーを起こしているかの判定は厄介です。犯人捜しのためには、いったんすべての目薬を中止してアレルギー症状が消失することを確認し、1つずつ目薬を再開していきます。, 原因が特定されるまでに時間がかかりすぎるのが難点です。それに、緑内障の目薬をすべてやめてしまうと眼圧が上昇して緑内障が進行する危険があるので、頻回に受診して眼圧を測る必要があります。私は、副作用管理の観点からできるだけ処方する目薬の種類を絞るように努力しています。実際には、患者さんの希望があって必要性が少ない目薬を続けていることも多いです。, 川本眼科 愛知県名古屋市南区寺崎町13-11 TEL.052-824-0800