太陽系惑星の自転・公転についてお伝えする前に、全ての惑星の中心にある太陽もまた、自転をしており公転もしています。, まず太陽の自転周期についてですが、地球のような岩石天体と違い、太陽は巨大なガス天体のため太陽の表面と内部は自転速度が一致しません。, その時間の誤差を調整するために、4年に1度のうるう年が設けられている事はご存じの方も多いかと思います。, 地軸がひっくり返ってしまうほどの大きな衝撃のあった金星の衝突とは違い、地球環境をバランス良くしてくれる程の質量を持つ天体が、絶妙な角度で衝突した事で今の自転と地軸が誕生したのではないか?と推測されています。, でも、そこまでなるのに後数十億年はかかるそうなので、特に心配する必要はなさそうです。, この点だけを見ると火星は地球に酷似していると言えるのですが、その環境は地球と大きく異なっています。, まず、火星の自転周期が約24時間なのに対し、火星の大きさは地球の半分ほどしかありません。, これが意味する事は自転周期は似ていても火星が地球より小さい分、自転速度はゆっくりという事になります。, この遅い自転速度により、火星の重力は地球の3分の1程になってしまい、重力が低い分大気を留めて置く事が難しくなる事で、大気密度が地球の100分の1程と圧倒的に薄くなってしまいます。, 「画像参照:探査機カッシーニが捉えた太陽を背負った幻想的な土星のシルエット画像(NASAより)」, 天王星は自身の名前にもなっている、氷、ガス、岩石やメタン、アンモニアを含む氷や液体で出来た天王星型惑星で、地球の約4倍の大きさを持つ天体です。, また、天王星には薄いですが、直径10メートルm以下の暗い物質で出来た環もあり、この環が天王星を囲む事で、どれだけ横倒しになっているかがわかります。, 何故、このような横倒しになってしまったか?については、明確にはわかってはいませんが、おそらくは過去に巨大な天体と衝突した事による影響で、自転軸が大きく傾いてしまったのではないか?と考えられており、ここまで大きく傾くには、少なくとも地球サイズの天体が2回衝突したとの推測もあります。, 大きさは天王星と同じく地球の約4倍で天王星よりわずかに小さいですが、質量は天王星よりも大きく、太陽系の惑星の中で最大級の密度を持つ天体でもあります。, この鮮やかな青の原因は大気中に多く含まれるメタンだと考えられていて、実際は、様々な色の物質があるのですが、メタンが放つ青色の光が強いため、このように見えるのだと言われています。, また、この穏やかなコバルトブルーとは裏腹に大気中の動きはかなり激しく、あちこちで嵐が吹き荒れ、秒速400メートルにも達する強風も吹いています。. (木星の雲はアンモニアの結晶やアンモニア水硫化物で作られたものとされます。), 他の惑星の表面もこの基準で決められています。また木星表面にある巨大な大赤斑については以下の記事をどうぞ! しかし圧力が高くなるとは言いますが、その高さは地球の比ではありません。, 木星内部まで探査機を送り込もうとしても、まず外側3割を占める液体の水素の層が厚さ2万km、底部の圧力は300万気圧に達します。, さらに次の液体金属状になっている水素の層は厚さ4万km、その底部は2層目の約10倍となる3600万気圧になります。, 仮にここをどうにか突破したとしてもコアにぶつかるので、すり抜けるなんてことはできません(笑), 地球ですら現時点の技術力で最深部のコアどころかマントル内部にも到達できません。これよりさらに環境が過酷な木星なんか土台無理な話ですね。, 1994年に木星にシューメーカー・レヴィ第9彗星が衝突したのは有名ですが、この時衝突した彗星が仮に地球に衝突したとしたらそれこそ人類滅亡は必至レベルです。, ところが木星は衝突した直後こそ大きな衝撃痕が確認できたのですが、その後は衝突前と何ら変化ない姿に変わっていったそうです。, これは何といっても木星内部の超巨大な圧力によって彗星そのものが潰されたということになります。, 某ハリウッド映画で、とある星が巨大なバリアーシールドを張る防御システムがありますが、それの比ではないです(笑), 木星の英語名「Jupiter」はローマ神話のユーピテル、またはギリシア神話の神ゼウスから来ているとされていますが、全能神にふさわしい力を誇っているんですね。, 気圧1バール付近の高度で雲が存在するため、これで視覚的な表面とも一致するわけです。 もっと厳密に言えば、水素が超高圧化で圧縮されフェルミ縮退を起こして金属化したのが、金属水素となるわけです。, フェルミ縮退という難しい言葉が出てきましたが、これについては素粒子物理学の分野になるので、さすがにここでは省かせてもらいます(;^^), 液体金属化した水素とは一体どんな外見で、どんな性質なのか?一度でいいから見てみたいですね。, 木星には地球の14倍という強力な磁場が働いていると推測されていますが、この磁場を生み出しているのが木星内部にある金属水素に流れる強い電流です。, 今回は木星の地表、及び内部の構造についての考察でした。参考になりましたら幸いです。, 宇宙はとてつもなく広く謎ばかりです。サイズが大きすぎる木星が本当に怖い惑星だなと改めて実感できましたね。, 残念ながら木星内部まで辿り着くのは現代科学では到底不可能です。もちろん人が住むなんて夢のまた夢ですよ。, 昔放送されたアニメ「宇宙戦艦ヤマト」で木星に浮遊大陸があるシーンを見た時には、なんというか夢が広がるような感じでしたが、木星の現実の姿を調べると、そんな夢が広がるような想像図をいとも簡単に壊しちゃいましたね。, 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。, 九州出身の雑学&ゲーム好きのアカギです。
では木星型惑星はどのような特徴を備えているのか?その性質を簡単に箇条書きで紹介していきます。 サイズが地球より直径が4倍以上、質量が10倍以上と非常に大きい; 多数の衛星と環を持つ; コアの周囲を液体もしくは気体の水素やヘリウムが取り巻く ), ニュートン (2011-10) p. 124, プラネット・アース 地熱の半分は、地球誕生のころのなごり, 松井『地球』 pp. プレートテクトニクスの創造 1.大陸移動説から海洋底拡大説へ, 平ら pp. 地球の起源と進化、1.大気・海洋の起源。, 『ニュートン』 pp. ウイルス, “談地球各国之幅員者,向以俄国第一, 英国第二, 中国第三, 美国第四, 巴西第五。”, 1956年、アメリカのパターソン (Patterson C.) によって、隕石中の鉛の同位体元素の測定(池谷仙之・北里洋著『地球生物学 —地球と生命の進化—』)東京大学出版会 2004年 32ページ。, 1969年、アポロ11号が持ち帰った月の石の最も古い放射年代値(池谷仙之・北里洋著『地球生物学 —地球と生命の進化—』)東京大学出版会 2004年 32ページ, Useful Constants(Updated February 13 2014), https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/898160, 『ニュートン』 pp. 惑星の分類 種類 地球型 木星型 天王星型 別名 岩石惑星 ガス惑星 氷惑星 存在範囲(au) 0:4-1:5 5-10 20-30 質量(m) ˘ 0:1-1 ˘ 100 ˘ 10 主成分 岩石・鉄 ガス(h2, he) 氷(h2o, ch4, nh3) 核(鉄・ニッケル ) どの惑星も特徴的な周期をしていて、 また、自転の傾き(地軸の傾き)も様々です。 Mystery Mini Moons: How Many Does Earth Have? 木星の大赤斑について解説! 近年は徐々に縮小している?, しかし「水素が液体金属化する=金属水素になる」っていうのはにわかには信じがたいですね。, これを理解するには高校の化学で習う知識が関係していきます。 58–65, II. ただこれまでに様々な科学者らが金属水素の生成への実験を試みたわけですが、生成条件があまりにも過酷すぎて未だに実現できていません。, ※2017年にハーバード大学のアイザック・シルベラ博士が金属水素の生成に成功したとニュースになりましたが、この実験については懐疑的な意見も多いです。, 現代の科学力でも500GPa以上の超高圧を加えられれば生成できなくはないとされていますが、その高圧化が実現できている環境こそ木星内部なのです。 18–28, I. 2006 RH120 ( = 6R10DB9) (A second moon for the Earth? 前提として元素の『周期表」をおさらいしておきましょう。, 一般的に知られる水素とは気体分子として知られていて、どこからどう見ても金属ではありません。, ところが周期表をよく見ると、水素のすぐ下はリチウム、ナトリウムといったアルカリ金属がありますね。, 電子配置としては似ているわけですが、ここでとある科学者が「もしかしたら特定の条件下では水素は金属化するのでは?」と考えたわけです。, 物質に加える圧力の大きさで、同じ温度でも気体から液体、固体と変化したりします。身近な例で言うと、高い山で水を熱すると100度未満で沸騰するという現象です。 日本列島とプレートの沈み込み 1.プレートの沈み込みと地震活動, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=地球&oldid=80402455. 目指すは500記事です!. 木星が初めて観察されたのは紀元前7,8世紀頃と言われていますが、古代から肉眼でも見えるくらい大きくて非常に重要な星と位置付けられていました。, 今でも多くの謎に包まれている木星の性質ですが、中でも木星の内部はどういった構造になっているかが気になりますね。, ガス惑星だからこうなっているとされていますが、一体これはどういうことなのでしょうか?, まず基本的なことから解説していきますが、木星、及び次にサイズが大きい土星はそれと同様のガスを主成分とする惑星です。, では木星型惑星はどのような特徴を備えているのか?その性質を簡単に箇条書きで紹介していきます。, 木星は上記の特徴を備えた惑星ということになりますが、これを踏まえて内部がどういった構造になっているか、あくまで想像図ですが簡単な画像で紹介します。, 木星はケイ素などで出来たコアの周りを大量のガスが取り囲んでいますが、これを地球で例えるとコアの外側にあるマントルや地殻が全てガスで出来ているということになります。, もちろん全てがガスで出来ているわけではなく、中心部に近づくほど圧力が高くなるので、水素やヘリウムが圧縮され、液体化していきます。, 仮に木星内部に突入することが出来たとしたら「高圧なガスの中を進んで行って、いつの間にか液体の中に入っていた!」という感覚になるでしょう。 そしてその8つの惑星は全て自転と公転をしていますが、 40–43, 1.太陽系とは 太陽と地球大気、太陽と海洋循環, 平ら pp. 122–136, IV. 私たちの住む地球は銀河系の中の太陽系の惑星の1つです。皆さんは太陽系にある惑星というものを知っていますか?この惑星の1つが地球です。つまり、地球は宇宙では惑星と呼ばれるものです。そして太陽系には地球のほかに惑星が7つあって、地球を入れた8つ 新しい地球観の構築 3.地球システム科学への道のり, 平ら pp. 地球型惑星: 軌道要素と性質 元期:2014年5月23.0日TT = JD2 456 800.5; 平均公転 半径: 1.49 5 97 8 70 7 0 0 × 10 1 1 m: 近日点距離 (q) 1.471 × 10 8 km : 遠日点距離 (Q) 1.521 × 10 8 km : 離心率 (e) 0.01 6 71 0 22: 公転周期 (P) 365.25 6 36 3 004 日 (恒星年) ここではそんな惑星の自転と公転に注目し、 地球型惑星領域では、原始惑星どうしの衝突によって地球型惑星が形成される。木星 ・ 天王星型惑星領域では、原始惑星が重力によって原始太陽系円盤からガスをまとうことによって木星型惑星と天王星型惑星が形成される。 惑星が内側から、地球型、木星型、天王星型と住み分けているのは 地軸がひっくり返ってしまうほどの大きな衝撃のあった金星の衝突とは違い、地球環境をバランス良くしてくれる程の質量を持つ天体が、絶妙な角度で衝突した事で今の自転と地軸が誕生したのではないか?と推測されています。 このような事を考えると、 現在の地球があるのは、まさに奇跡 178–200, 8. 150–151, 潮汐によって1日は長くなり、月は遠ざかる。. 太陽系には現在8つの惑星が確認されています。 それぞれの特徴を簡単に解説してみたいと思います。. このブログでは多くの人が知ってそうで知らないニッチな雑学ネタ、学生が気になる情報、その他筆者の趣味としている生活関連のネタを中心に記事をまとめています。
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